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2024年のIT導入補助金ではECサイトが対象外に!?これからECサイトに使える補助金は?

ECサイトを使って新しいWEBビジネスを展開したいという事業者さんは少なくないと思います。

最近では楽天やAmazonなどのモール出店、GMOのカラーミーショップやShopifyなどのクラウド型ECプラットフォームなどWEBに詳しくない方でも簡単にECサイトを持つことができる環境が整っています。

しかし、自社のイメージに沿った凝ったデザインや基幹システムなどの外部システムと連携するような、システム分野の知識が必要なECサイトの構築にはプロの制作会社に依頼する必要があります。

依頼内容によって数十万円から数百万円の費用が必要になり、自己負担では中々簡単に進められるというものではありません。

その金銭面的問題を解決する手段の一つとして、補助金の有効活用は欠かせないものであり、その中でも中小企業基盤整備機構が運営するIT導入補助金がありました。

IT導入補助金とは?

IT導入補助金をご存じない方に簡単に説明します。

IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者がITツールを導入する経費の一部を補助する制度で、企業がITツールを導入、活用することにより、業務効率化や業務のデジタル化を促進します。

・通常枠
・セキュリティ対策推進枠
・デジタル化基盤導入枠
・商流一括インボイス対応枠

の4種類の枠があり、デジタル化基盤導入枠としてECサイト制作に係る費用も補助対象とされていました。

補助額も350万円を上限に、費用の3/4(50万円以下の場合)、2/3(50万円~350万円)を補助金として拠出してくれるため、例えばECサイトの制作費用に300万円がかかる場合でも自己負担分100万円で制作できるというとてもありがたい補助金だったことは間違いありません。

2024年のIT導入補助金ではECサイト制作は対象外となる

残念なことに2024年に実施予定の令和6年度IT導入補助金では、ECサイト制作が含まれていたデジタル化基盤導入枠の廃止が決定しており、代わってインボイス枠が拡充されています。

引用元:中小企業庁PDFより

このインボイス枠では、「インボイス対応に関して必要なITツール」が補助対象になっていますが、例えインボイス対応型としてもECサイト制作は完全に補助対象から外れてしまうようです。

その他の枠でもECサイト制作は補助対象には含まれないため、令和6年度のIT導入補助金はECサイト制作に利用できないということになります。

その他のECサイト制作に使える補助金

IT導入補助金以外にもECサイト制作に活用できる補助金がいくつかありますのでご紹介します。

事業再構築補助金

新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、または事業再編という思い切った事業再構築に意欲を持つ中小企業等を支援する制度です。

IT導入補助金とは違い、「新しい分野へ展開したい」「今までの事業ではうまくいかないから転換したい」などの目的があり、その目的達成の手段としてECサイト制作を補助対象にすることができる可能性があります。

会社規模にもよりますが、補助上限は2000万円~7000万円まであり、費用の1/2~1/3を補助金とすることができます。

事業計画書の作成により、ECサイトの必要性を説明できる必要がありますので、この点でIT導入補助金より採択ハードルが高い補助金と言えるかと思います。

ものづくり補助金

ものづくり補助金は、中小企業や小規模事業者が革新的な製品やサービスを開発したり、生産プロセスやサービス提供方法を改善したりするための設備やシステムの投資を支援する制度です。

ものづくり補助金にはDX推進を目的としたデジタル枠があり、新たにデジタル技術を活用した取り組みを行うための設備投資やシステム投資を支援しています。

従業員規模数によって補助金額の上限に差はありますが、100万円~1250万円を補助金額としており、費用の2/3を補助金として活用できます。

こちらも事業再構築補助金と同様、事業計画によってECサイトの必要性を説明する必要がありますので、ECサイト制作が目的ではなく、事業展開の手段として考えましょう。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、その名の通り一定条件を満たした小規模事業者を対象とした補助金制度になります。

業種によっては従業員数5人以下であることが小規模事業者の条件となるので、当てはまらない事業者さんも多いかと思いますが、起業したてであったり、家族経営などで小さく事業を営まれている方々は活用を検討してみるといいかもしれません。

小規模事業者持続化補助金には、複数ある枠によって最大補助額は異なりますが、通常枠の50万円からその他の枠は200万円まであります。

さらに昨年の第14回分では「インボイス特例」という制度が設けられており、インボイス事業者であれば補助上限をプラス50万円まで広げることができました。

ECサイト制作に小規模事業者持続化補助金を活用する場合は、ウェブサイト関連費として計上されます。

複雑なことに、ウェブサイト関連費だけは補助率が他と異なって1/4と小さくなっており、通常枠だと12.5万円が上限で、その他の枠でも50万円までしか補助されないという特徴があります。

さらにウェブサイト関連費は他の取り組みと併せて申請する必要があるため、新商品開発などのおまけの取り組みとする必要があるのも難しいところです。

まとめ

というわけで今回はECサイト制作において活用できる補助金制度についてご紹介させて頂きました。

昨今話題のDX推進の一環としてECサイト展開をお考えの事業者さんも少なくないと思います。
今まで活用できていたIT導入補助金が新年度から使えなくなったこともあり、今回ご紹介したような事業再構築補助金などIT導入補助金以外の補助金制度を活用することも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

弊社ではゼロからのECサイト制作のご相談も受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせしてもらえればと思います。